| CSで高速大容量通信網 - テレマン・日立など200社 | 2001年01月15日 日経産業新聞 第1面掲載 |
| 通信衛星(CS)技術のテレマン・コミュニケーションズ(TCC、東京・台東、細野義彦社長)、日立製作所などネット関連企業約二百社は二月、CS方式を使った全国規模の高速・大容量通信網を構築し、共同利用するコンソーシアム(共同事業体)を設立する。既存技術に比べて設備投資を抑え、コンテンツ(情報の内容)事業者とプロバイダー(インターネット接続事業者)が低コストで大容量の情報やデータを送受信できるようにする。ネット事業者間をブロードバンド(広帯域)で結ぶ新しい通信網の実現を目指す。《解説記事》【事業者間、低コスト】 二月一日にもブロードバンド・イー・ビジネス協議会(東京・港、会長・細野TCC社長)を設立する。参加予定はTCC、日立のほか、コンテンツ事業者をとりまとめているネット事業企画のアットマーク・ベンチャー(東京・港、大津山訓男社長)、JSAT、伊藤忠商事、コンテンツ事業者など。各社が五百万円ずつを出資、コンソーシアム基金十億円を集める。 共同利用する高速・大容量通信網整備のため、TCCが約十億円を投じ、全国二百ヵ所に地上基地局を設ける。CSと基地局との間でコンテンツを送受信し、各基地局と地域の通信事業者との間は、無線ネットワークなどの大容量双方向通信システムで結ぶ。 サーバーや信号変換装置など、通信機器一式は日立が供給する。また、天候悪化やCSの故障などで通信網が稼動しなくなる場合に備え、全国規模のネット通信網を持つ大手プロバイダーに協力を仰ぎ専用回線によるバックアップ網を構築する計画。 ブロードバンドVSAT(超小型衛星通信基地局)方式と呼ばれる同通信網の稼動は四月を予定している。TCCが米ハイテクベンチャーと共同で独自の信号変換技術を実用化、情報量の多い音声や動画像を低コストで送受信できるようにした。上り回線の伝送速度は毎秒1.5メガビット、下り回線は同6メガビット。従来方式に比べ通信能力は十倍以上。基地局の設置費用も従来の一割程度で済む。 同方式によるネット通信網の最大の特徴はCS経由で全国一斉に情報やデータを送受信できること。しかし、一社では初期投資額が膨らむうえ、CS利用料金の負担が重いなどの問題がある。中小が多いコンテンツ事業者が自前で全国規模の設備を導入しCSを活用するには向いていない。 同コンソーシアムはこうした問題に着目し、多くの企業が双方向の大容量通信網を共同利用できるマルチプラットホームを実現する。コンテンツの送信・受信回数に応じて料金を小口で支払える支払い方式を採用する。ユニークなコンテンツを持つ事業者が全国の通信事業者に配信しビジネスを育てる環境を整備する。このほかニーズが見込める遠隔教育、遠隔医療向けにも同システムを提供していく方針だ。 |
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